任天堂が新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」の転売市場に対する巧妙な対策を講じ、購入者に思わぬリスクをもたらしていることが明らかになった。発売から約1週間が経過した現在、同機は依然として入手困難な状況が続き、転売ヤーたちは高額での販売を試みているが、その多くが苦戦を強いられている。
「Nintendo Switch 2」は定価49,980円で販売されているが、発売初期には8万円や9万円、さらには10万円を超える価格が付けられることもあった。しかし、現在では多くの転売品が6万円から7万円台にまで値を下げており、転売業者の期待通りには売れていない様子が見受けられる。フリマアプリの手数料や送料を考慮すると、利益はほとんど出ず、赤字になるケースもあるという。
その背景には、任天堂が施した一手が存在する。「Nintendo Switch 2」には、保証書が印刷されておらず、修理を依頼する際には購入を証明する書類が必要であることが公式サイトに明記されている。このため、転売ヤーは個人情報が記載されたレシートや納品書を渡すことを極端に嫌がり、結果として多くの転売品は保証なしの状態となっている。これにより、購入者は初期不良や故障が発生した場合、保証を受けられないリスクを負うことになる。
ネット上では、この任天堂の対策に対する賛否が分かれている。「賢い対策だ」、「保証なしで高値を支払うのは罰ゲームだ」といった声が上がる中、転売市場の衰退を期待する意見も多い。任天堂のこの巧妙な仕組みが、今後の転売市場にどのような影響を及ぼすのか、注目が集まっている。