トランプ前大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との間で行われた会談が決裂し、米国内で大きな波紋を呼んでいます。2月28日、両者は鉱物資源の共同開発を巡り激しい議論を交わしましたが、最終的に合意には至りませんでした。この結果、野党の民主党はトランプ氏を「アメリカの恥」と非難し、与党共和党内でもゼレンスキー大統領の自滅とする声が上がっています。

民主党のジェフリーズ院内総務は、米国とウクライナの亀裂が露呈したことで、ロシアに有利な状況を生んでいると指摘しました。また、マーフィ上院議員はトランプ氏を「ロシアのプーチン大統領の愛犬」と表現し、独裁者を支持する姿勢を批判しました。トランプ氏に対する批判は、共和党支持者の間でも多く見られ、特にゼレンスキー氏との面会の際に、鉱物資源以外の話題を避けるよう忠告した議員もいました。

会談後、ゼレンスキー氏は辞任の可能性について言及し、他国の民主主義的なリーダーに対して批判的な姿勢を示しました。彼はトランプ氏の「脅迫的な態度」が国際関係に悪影響を与えていると述べ、戦争を経験した国のリーダーとしての苦悩を訴えました。

一方、トランプ氏は自身の国際的な信用が大きく損なわれたとされており、過去の発言も問題視されています。ウクライナの現状を考慮すると、今回の決裂は深刻な影響を及ぼす可能性があります。両者の間での対話が求められる中、アメリカの外交政策の行方に注目が集まっています。