フジテレビの中嶋正氏が、女性アナウンサーに対する不適切な行為に関与していたとして、第三者委員会の報告書で重大な問題が指摘された。報告書によると、中嶋氏は有力タレントと女性社員を意図的に接触させる場を設定し、高級ホテルのスイートルームで飲み会を開催。その際、女性社員を危険にさらす行為を繰り返していたことが明らかになった。
さらに、スイートルームの使用料約38万円を会社経費として不正に処理していたことも発覚。被害に遭った女性アナウンサーは、入院中に仲嶋氏から見舞金として100万円を渡される提案を受けたり、弁護士を紹介されたりするなど、二次被害も深刻な状況にあった。
フジテレビの社長である清水健二氏は、この一連の行為について「非常に問題が多かった」と述べ、企業としての体質改善を進める意向を示した。報告書は、企業側が女性社員を危険から守ることよりも、有力な番組出演者への配慮を優先させていたと結論づけている。
また、今回の問題が引き金となり、フジテレビはスポンサーとの関係にも影響を及ぼす恐れがある。関係者の処罰や刑事責任の追求が行われなければ、スポンサーは戻ってこないだろうとの見方も示されている。現在、同社は事実関係を確認し、適切な処分を行う方針を固めている。
この問題は、芸能界における権力構造と女性社員の置かれた状況を浮き彫りにしており、今後の展開が注目される。