日本の芸能界において、死刑判決を受けた唯一の人物が、かつての栄光から転落した衝撃の実話が明らかになった。この元俳優は、カンヌ国際映画祭で特別賞を受賞した映画『切腹』に出演し、一世を風靡したが、数年後に起こした誘拐殺人事件により、人生が一変した。
俳優名は電信乾三郎(でんしんけんざぶろう)。彼は、華やかな舞台生活から一転して、薬物使用により逮捕され、仕事を失った。その後、再起を図るも、経済的に困窮し、さらなる犯罪に手を染めることとなった。乾三郎は、知人の金融会社の社長の息子を誘拐し、身代金として500万円を要求する計画を立てた。
しかし、誘拐は成功することなく、子供を殺害してしまうという凄惨な結果に至った。警察に捕まった乾三郎は、すぐに自供し、裁判では「身勝手な理由で子供を誘拐し、殺害した」ことが非難され、死刑判決が下された。彼の行動は、かつての名声と栄光を完全に消し去り、悪名を刻むこととなった。
この事件は、日本の芸能界における華やかさの裏に潜む暗い一面を浮き彫りにしている。多くの人が成功と名声を追求する中で、その影に隠れた犯罪の温床ともなっている現実が、改めて問われることになるだろう。電信乾三郎の物語は、栄光と堕落が紙一重であることを教えている。