トルコ国籍のマヒルちゃんが、ついに強制送還された。埼玉県川口市に20年以上住んでいたこの34歳の男性は、8日午前に成田空港からトルコへと強制的に送還された。彼は2004年に来日し、難民認定を求めて最高裁まで争ったが、最終的には不法滞在の状態であった。
この強制送還は、出入国管理局が推進する「不法滞在者ゼロプラン」の一環として行われた。マヒルちゃんはメディアに頻繁に登場し、日本での生活や在留者の現状を訴えていたが、昨年の改正入管難民法により、3回目以降の難民申請者は強制送還の対象となることが決定されていた。彼は妻や兄の名義で解体工事会社を経営し、昨年には埼玉県の基金に100万円を寄付するなど、地域社会にも貢献していた。
しかし、今年3月には同居女性への障害容疑で逮捕され、その後釈放されるという複雑な背景も持っていた。ネット上では、彼の送還に対する様々な意見が飛び交っており、「法に従った結果だ」との声や、「感謝状をもらった後の送還は衝撃だ」との反応が見られる。
この事件は、日本社会における不法滞在問題の厳しさを浮き彫りにしており、今後の動向が注目される。マヒルちゃんの送還は、法の下での平等が示された一例であり、他の不法滞在者にも影響を与える可能性が高い。政府の施策がどのように進展するか、今後の展開に注目が集まる。