元フジテレビキャスターの安藤優子氏が、同局における性暴力問題についての発言が波紋を呼んでいる。安藤氏は、フジテレビで30年近く働いたにもかかわらず、性暴力の噂を一度も聞いたことがないと述べた。しかし、その発言は第三者委員会の調査結果と矛盾しており、彼女の言葉に疑問の声が上がっている。
フジテレビは3月31日、元タレント中井正氏による元社員への性暴力疑惑についての記者会見を開き、第三者委員会が業務の延長戦場で性暴力があったと認定したことを報告した。このような重大な問題が浮上する中で、安藤氏が「何も知らなかった」とする発言は、報道キャスターとしての感度を疑問視される原因となっている。
安藤氏の発言に対しては、彼女が実際には知っていたが口をつぐんでいたのではないかとの見方もあり、彼女の立場やフジテレビとの関係に対する疑念が深まっている。長年にわたりテレビ局に関わってきた人間が、こうした問題について無関心だったとは考えにくいという意見も多い。
また、安藤氏の言葉が報道被害者に対して冷淡であるとの批判もある。性被害の認定がされている中で「噂すら聞いたことがない」という発言は、被害者の声に寄り添う姿勢を欠いていると指摘されている。これにより、安藤氏がフジテレビの体質に対する忖度を抱いているのではないかとの疑念も生じている。
安藤裕子氏の発言は、彼女自身の職業的立場や報道のあり方、さらにはフジテレビ内部の問題の深刻さを浮き彫りにしている。これからの彼女の発言や行動に注目が集まる中、メディアの役割と責任について再考が求められている。