政府は、競争入札で販売された備蓄米について、業者からの変換要望に柔軟に対応する方針を示しました。小泉進次郎農水大臣は、参議院予算委員会で、出荷が滞る可能性への懸念に対し、問題解決に向けた前向きな姿勢を強調しました。

公明党の三浦信産参議院議員は、競争入札と随契約による価格差を指摘し、競争入札では60キロあたり平均2万円に対し、随契約では1万円程度にとどまると報告しました。この価格差が市場に与える影響について、議員は政府による買い戻しの必要性を問いました。

小泉大臣は、現時点では買い戻しの申し出はないとしながらも、変換希望があれば適切に対応したいと表明しました。しかし、競争入札で売却された備蓄米の95％が流通に回っておらず、出荷に関する状況を慎重に見守る必要があるとの見解も示しました。

市場混乱を防止するため、政府は価格差の影響を注視しつつ、業者の負担軽減に向けて措置を講じる構えです。備蓄米の在庫量は約1ヶ月分とされており、流通していない米が残っている可能性があるため、今後の動向に注目が集まっています。

JA（農業協同組合）による高値の返し売りが続いている中、政府は適正価格での流通を実現するため、競争入札での買い戻しを促進すべきとの声も上がっています。今後の対応が、消費者や業者にどのような影響を及ぼすかが焦点となるでしょう。