国内の米価格が高騰し、社会問題化している中、全国のスーパーで異常な現象が起きている。新潟県のスーパーマーケット「丸線」では、5kg入りの米が423円を記録し、17週連続で最高値を更新。その後、5月4日までの週で4214円に若干下落したものの、依然として高値で推移している。
この高騰を受け、消費者はより少量の2kg入りの商品を選ぶ傾向が強まっており、支払い金額を抑えることで家計を節約していると、同店の専務は分析している。さらに、特売品として300円引きで販売される事態も発生しており、米が一般的な食材ではなく、高級食材として扱われるようになっているという。
在庫の流動性を保つため、鮮度を維持しながら値引き販売に踏み切ったが、消費者の食生活にも変化が見られる。パスタなどの面類への需要が増加しており、同店ではパスタの売上が前年より1.4倍に伸びている。政府備蓄の放出効果は限定的で、流通量の制限も深刻化している中、東からの仕入れ制限も始まっている。
専務は、過去の米不足を繰り返さないため、今年は在庫調整を早期に行うと語り、消費者にとって手に取りやすい価格で米を提供するための努力を続ける意向を示した。国の役割として、安定した食生活を維持するための具体的な対策が待たれている。米の価格が急騰する中、消費者の不安は高まる一方だ。